補聴器販売店の実態

これからの高齢化社会、補聴器の普及率が伸びることは間違いないと思います。しかしながら、専門的な知識を有した、良心的な販売店は極めて少ないのが実情です。

補聴器販売店の実情を赤裸々に語ることで、これから補聴器の装用を検討している方々の、参考になれればと思っています。

私が補聴器業界に入った理由

私が最初に補聴器業界に足を踏み入れたのは、三十代半ばの頃でした。


私はそれまで、職を転々としていました。
大体二年~四年で会社を辞めていたのです。


理由は色々ありましたが、やはり一番は「人間関係」でした。
私は真面目でしたが、固すぎて融通が利かないところがありました。


いわゆる「慇懃無礼」というやつです。一見すると大人しく見えるのですが、「おれが一番正しい」という傲慢さがあったため、納得が行かなければ上司や先輩にも逆らいました。


それで、何度も会社を辞めざるを得ない状況に追い込まれたのです。
(いや、自分自身で追い込んでいたのですが…)



私は幼い頃から内向的で、知らない人と接するのが非常に苦手でした。だから、「セールスマンにだけは絶対なりたくない」と、ずっと思っていました。


なのに、補聴器販売という営業職に飛び込んだ理由は、「結果が見える」仕事がしたくなったからです。


私はそれまで、警備などのサービス業界でずっと働いていました。
しかし、それらの仕事は、いくら頑張っても結果は目に見えませんから、適当にサボっている人と給料は一緒です。


また、勤務年数が長いというだけで威張っている古狸が、理不尽で不合理な仕事を強要してきます。私はいい加減、そういうことにウンザリしていました。


なので、頑張れば頑張った分、数字として結果が現れる営業の世界にチャレンジしたくなったのです。そして、どうせやるなら、人の役に立てる仕事がしたいと思い、補聴器販売の仕事を選びました。


その時見つけた求人は「経験不問」でした。「十分な研修期間があるので、補聴器のことは未経験でも大丈夫」とあったのです。


それは、なんの資格も経験もない私にとって、大変ありがたいことでした。私は大きな期待と希望をもって、補聴器業界を志したのです。


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