補聴器販売店の実態

これからの高齢化社会、補聴器の普及率が伸びることは間違いないと思います。しかしながら、専門的な知識を有した、良心的な販売店は極めて少ないのが実情です。

補聴器販売店の実情を赤裸々に語ることで、これから補聴器の装用を検討している方々の、参考になれればと思っています。

面接へ

私が最初に応募したのは、東洋補聴器株式会社(仮称)という、補聴器業界では大手の部類に入る会社でした。


そこでちょうど、私が住んでいるA市に支店を出すための求人があったのです。募集人員は1名。募集要項には「シルバー産業のため将来有望」「順調に業績を伸ばしている」「研修があるので未経験でも応募可」とありました。


給料に関しては、基本給はそれほど高くはなかったのですが、賞与が前年度実績「年2回4月分」という好条件でした。また「業績に応じて随時昇給」とありました。


私は当時、補聴器に関しては「耳が遠い人が使うもの」という程度の認識しかありませんでした。でも、求人票に書かれているように、将来有望な産業には違いないと思ったので、応募を決めました。給与条件も、賞与と合わせればなんとか生計は維持できると思ったのです。


実はその頃、私は就職活動で苦戦していました。

それまでは1~3ヵ月位で、次の仕事が決まることが多かったのですが、今回は35歳という年齢に差し掛かったせいか、半年近くなっても仕事が決まらなかったのです。私にはこれといった資格もスキルもなかったので、当然といえば当然でしたが、正直、かなり焦って、精神的に追い込まれていました。


そんな私にとって「経験不問」「研修期間あり」という条件は、大変に魅力的でした。本社が遠方だったので、履歴書を郵送して返事を待っていると、しばらくして「県内のB市に支店がありますので、そこに面接に来てください」と電話がありました。

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